行政書士試験突破塾

平成29年度行政書士試験合格者
受験番号2710062
T・M 様(神奈川県)

成績表

【受験の動機】
 長年、情報・通信系の会社員として組織の中に身を置いて生活する中で個人として直接、困っている人の相談に乗って上げられ、人から喜ばれる仕事がしたいとの想いが常にありました。そのような中で、まさに法律職として行政書士という資格、職業を強く意識することになり、今から15年前の平成15年度(2003年)の受験を目指し、大手資格予備校を受講し、今回合格に至る長い道のりとなる行政書士を目指す勉強が始まりました。
 しかしながら2年間の資格予備校の通学とその後2年間の独学で4年間挑戦を続けましたが、ことごとく跳ね返さえ自分には合格は無理なのではないかと断念しました。
 合格を諦めはしたものの、心の中にはずっと受験を諦めたという思いが澱のように溜まっていました。
 そのような中、2013年の秋口に7年後の2020年、東京オリンピックが開催されるという国を挙げての大きなニュースが飛び込んできました。東京開催が決定され喜ぶ人達と、そのオリンピックを目指してメダル獲得に向けて努力するアスリートの人たちの姿を見るにつけ、自分も見る側に立つだけではなく自分自身も必死に努力した結果で感動を味わいたいと奮い立ち行政書士の再受験を決意しました。

【突破塾を選んだ理由】
 7年間の受験勉強のブランクがあったため、基礎からじっくりと勉強をし直ししたいと、通学時間が無駄にならない通信講座を検討する中で、評価の高い突破塾を選びました。
 実際に2014年版を全科目購入しましたが、改正が大きかった行政法のみ2016年版を再購入しましたが、残りはすべて4年間バージョンアップ教材で変更・追加部分をアップデートして使用しました。マーキングや書き込み、付箋等の貼り付け等使い慣れた教材を使い続けられるメリットは大きかったです。手垢で汚れたこの教材は、合格後の今でも手元に置いています。倍速にしても大変聞きやすく、「気持ちで負けない!」等の激励や勉強方法のアドバイスも度々盛り込まれており、ライブ受講しているような感覚で受講することができました。

【各時期の学習】
《受験前半期》(2003年~2006年:4回受験)
 2003年~2006年の受験期前半の勉強方法としては基本知識がしっかりと定着していないにも関わらず、やみくもにInput教材ばかり手を広げまた問題演習への取り組みも足りておらず本試験に対応できる網羅的な知識にはなっておりませんでした。
 この時期は、全く迷走していた時期で行政書士試験に合格するための勉強からは遠ざかる結果となりました。

《受験後半期》(2014年~2017年:4回受験 計8回)
 2014年~2017年の勉強再開後の受験後半期に於いては、それまでのブランクが大きく、記憶もかなり曖昧となっていたため、通勤時と家での勉強時にひたすら突破塾講義の聞き込みを行い、知識の定着を図りました。仕事から帰ってきて、家での勉強開始時は、まず、最初にウォーミングアップ代わりに突破塾から初めて勉強モードの頭に切り替えてその後の過去問や条文読み込み等、後回しにしがちな勉強に移行しました。

【勉強法(突破塾講座活用法)】
 毎年、主要3科目(憲法・民法・行政法)については、3~4回転させ、4年間で10回転以上廻すことができました。通勤用にCDをi-podに落とし、電車内では標準で繰り返し聞き、自宅用としては、CDをWALKMANに落とし、倍速で学習を進めました。
 本試験Output対策として、肢別過去問を繰り返し回転させ間違えた問題や重要論点の問題は本試験の記述式問題を意識して突破塾テキストに書き込んだり、付箋に書き込み貼り付けたりしてテキストに情報を集約しました。
 結果、模擬試験前の短時間での法令科目見直しの効率的な学習に役立ちました。
 最終模擬試験に於いては、一般知識で足切りとなりましたが(本試験であれば、記述採点されず不合格。)合格点まで、あと1問という所まで点数を伸ばすことができ、「合格」を強く意識できるようになりました。
 今回、配点の高い記述問題の譲渡禁止特約の債権譲渡の問題も試験中に突破塾のテキストの図や講義内容が記憶に残り、自信を持って解答することができました。
 特段記述式の勉強を行うことはありませんでしたが、模擬試験を通して聞かれているキーワードを意識して文章全体を構成することで毎回30点は得点できるようになりました。
 記述式対策には、正確な判例知識や条文が極めて有効であることを実感しました。

【他に使用した教材】
 買い足した教材は他にもありますが、突破塾と共に使用した教材は下記の通りです。
・「ポケット六法」(有斐閣)
・「合格革命 肢別過去問集」
・「うかる!行政書士 必須項目100」
・「民法・行政法 解法スキル完全マスター」

【心がけたこと】
 2016年の不合格確定から2017年の合格に向けて、お正月休みを除いて試験日まで毎日勉強し続けることを意識しました。たとえ30分でも習慣化することで、勉強しないことが気持ち悪いと思えるよう意識しました。
 また、挫けそうなときや心が折れそうなときに挫けないように自分を鼓舞する言葉を、紙に書いて目につくように壁に貼り、勉強開始時や勉強疲れの際に自分自身を鼓舞しました。これは、お金もかからずお勧めです。また記述式対策のため、法律用語や独特な言い回しについては、コピー用紙を利用して手が覚えるくらいに書き込みました。
 自分が信じた教材をボロボロになるまで使い倒したことで、合格できる力が付き、「諦めないで、やればできる!」という自信になりました。

【試験当日のエピソード】
 3時間の試験時間を乗り切るため、水分を控え軽食を取り、頭の働きを良くし、血糖値をあげるため、チェコレートを少し口にしました。同じ試験会場の大学に4年連続で通っていることも緊張感の軽減につながり、資格予備校の使用配布物を受け取りながら会場入りしました。試験会場の入室が許され教室に入る前に、JOURNEYの「SEPARATE WAYS」を聴いて静かに闘志を燃やしました。
 以上の行動は、模擬試験で本試験を想定してルーティン化したことを繰り返したため、緊張感もなくリラックスして試験を受験することができました。模擬試験では、ぜひ自分流のルーティンを作っておき、そのルーティンに慣れておくと余計な緊張感に包まれることなく、実力を出せるためお勧めです。

【試験結果】
 受験日当日の夜、各資格予備校から解答速報が続々とアップされ、自己採点を行いましたが、基礎法学で1/2、今まで模擬試験でも3問は確実に取れていた憲法において、1問しか取ることができず憲法を終えて、ここまで7問中2問しか正答しておらず、重苦しい気分で自己採点を続けました。その後、前年までは得点源になり得なかった行政法択一で14/19、民法択一で7/9、突破塾で学習した商法・会社法で4/5を正答することができ、なんとか憲法の失敗をカバーすることができました。
 自己採点で記述除き152点という微妙な得点に、合格発表までの3か月弱の間、神経が磨り減るような思いをしました。大手資格予備校に記述式も含めた採点サービスを2社に依頼しましたがその結果は、最初の1社が176点で不合格判定、もう1社が182点で合格判定という判定結果が分かれる当落線上の状態でした。
 記述問題で「法律上の争訟」という正答のキーワードを、提出直前に書き直してしまい、試験後これが原因で落ちたのではないかと何度、後悔の念に駆られたか分かりません。
 「法律上の争訟」という記述式の採点キーワードは各資格予備校の予想配点でも部分点が高くショックの大きさは半端ではありませんでした。 合格発表まで、出来ることとして学問の神様にお参りに行き、絵馬に願掛けを行ったことと、考えたくはありませんが不合格の場合に備えて12月に入り試験勉強を開始しました。1月31日10時過ぎに、合格発表を業務中の会社から行政書士試験研究センターのホームページにアクセスし、自分の受験番号を目で追いかけました。
 自分の番号を見つけたときは、喜びよりもホッと安堵し力が抜けていく感じがしました。業務中のため感情を表に出すことはできませんでしたが、受験勉強が終わった瞬間でした。

・法令択一:108点
・多肢選択:16点
・記述式 :32点
・一般知識:28点
合計:184点

【試験後の感想(お世話になった人へのお礼など)】
 信じたテキストを使い倒し適切なInputとOutputを継続する正しい試験勉強をしていれば、「合格まで足掛け15年もかかることはなかったはず。」とずいぶん遠回りしてしまった感があります。ただ、どうしても障害を持った息子のために、障がい者支援のNPO法人を自分の手で立ち上げたいとの思いから行政書士になる夢を諦めないで良かったと思っています。これからは、自分が家族や社会に恩返しできるよう頑張って参ります。
 そして行政書士として、業務の幅を広げるため今後も自己研鑽に努めます。
 困難な状況の中で、行政書士試験合格を目指している皆さんにエールを送ります。
 諦めずに、頑張った先に「合格」が見えてくると信じています。
 この拙い自分の体験記を最後までお読みいただき有難うございました。