行政書士試験突破塾

平成19年度行政書士試験合格者
Y・A様(福岡県)

●ボクが考えた受験への気構え
 山があれば登ってみたくなる。今回、ボクにとっての山は行政書士試験でした。しかし、この山は予想以上に高く、この2年間は決してラクではなかったというのが正直な感想です。
 しかし、ボクのような法律初学者にとっても決して登れない山ではない。運良く行政書士試験に合格できたから言えることかもしれませんが、ルートを間違えずにきちんと的を射た学習をすれば、きっと目標到達できるのが行政書士試験だと思います。
 ボクが2年間の学習を通して行政書士試験合格のためのポイントだと感じたのは、この3点です。

狭く浅く
根拠ある自信を持つ
試験は楽しく

●狭く浅く…
 「狭く」といってもかなり広い学習の範囲ですが、それだけに無理に手を広げず、突破塾の通信講座を念入りに繰り返すこと。これは突破塾で学習した人に限らず、行政書士試験の合格レベルに達した人ならみんなが共通して感じていることだと思います。
 とくに19年度行政書士試験については記述式で出されたドーベルマンの問題など、とっぱ先生の講義を注意深く聞いていなければわからないような問題もありました。だから、ほんの少し聞いて理解したような気になるのはいただけません。
 ただ、注意するべきだと思うのは、理解することを重視するあまり、ついつい深い学習をしてしまおうとする傾向に陥ることだと思います。例に挙げたドーベルマンの問題についても細かな理解は必要ありません。教材をいろいろ揃えて広く深く学習しようとすることは、短期で行政書士試験合格を狙うなら避けるべきです。
 行政書士の試験内容が大きく変動するといわれた18年度、ボクも突破塾だけでは厳しいのではないかと考え、伊藤真の司法試験対策講座などを揃えて読んだりしましたが、今振り返ってみても直接的な効果があったとは思えません。参考書として使うにはとても有効だと思うのですが、一度や二度目を通した程度ではたいして記憶にも残らず、むしろ難しい話に混乱してしまうことの方が多いのではないかと感じました。
 実際、18年の行政書士試験が終わってみれば、大方の予想を裏切って出題内容は基本的な知識を問う問題が大半でした。しかも突破塾の講義がほとんどの範囲を網羅。ボクは19年度行政書士試験の再受験については、完全に突破塾に絞り、とにかく繰り返し学習を実践することとしました。
 また、この点についてもうひとつ付け加えるなら、資格予備校で受けた3度の模擬試験も理由になっています。どの模試もボクには難しく、一度も合格点に到達しなかったのですが、18年度行政書士試験では一般知識で足キリにはあったものの、法令では記述式の自己採点を含め、充分に合格を狙える結果だったからです。行政書士試験の試験中も問題を解きながら、「これはあの話だ。これもこれも。え~、こんなに簡単でいいのかぁ。とっぱ先生すごいじゃん!」と思いながら軽快に問題を解くことができていました。模試で自信を失っていただけに、出題内容と突破塾の講義内容が見事に合致していることには本当に驚きでした。
 ちなみに一般知識についてはほとんど学習しないままの受験でした。これは大いなる反省なのですが、文章理解を全問正解できればあとは勘でいけるとふみ、司法試験対策講座などの学習も含め、法令に完全集中するという博打を打ってしまったわけです。「いろいろ目移りをせず、突破塾の講義をちゃんと聞いていれば…」と、ずいぶん口惜しく思ったものです。

●根拠ある自信を持つ…
 さて、そんな痛い失敗はありましたが、法令科目の手応えから19年度はとにかく突破塾のみという学習を進めました。CDのリスニングを中心に時と場所を選ばない繰り返し学習です。ある程度の力はついていると思っていましたから、覚えたことを忘れないということを念頭に置きつつ細部を注意深く聞く学習です。そうした内容でしたから、18年度と違い、バージョンアップ教材のみの投資で、お金もほとんどかけていません。資格予備校の模擬試験については行政書士試験の感触を疑似体験すべく1度だけ受けてみましたが、結果については18年度行政書士試験の経験からほとんど気になりませんでした。行政書士試験本番ではきっと突破塾の講義内容が出題されると考えていたからです。そう。ボクにとっての根拠ある自信は、突破塾の講義に対する信頼。これにほかならなかったわけです。

●試験は楽しく…
 18年度行政書士試験の受験を通して以上のように僕なりの試験対策を組み立てられたことももちろんですが、それ以上にボクにとっての大きな収穫は、本試験が意外なほど楽しく思えたことです。
 問題を解いていくという作業は、緊張するし頭も疲れます。自宅で問題集にチャレンジしているときにいつも感じていたのですが、こうした勉強に不慣れなボクは4~5問くらいで頭がボーっとしてきます。行政書士試験は60問。緊張の中で合格点に達するためには相当の精神力が必要だと考えていたのですが、出題内容が勉強したことばかりで正解が見えてくると、それはむしろ心地よくてまったく疲労を感じません。
 行政書士試験当日は開始前からほどよい気分の高揚があったし、終わった直後の感想も一般知識次第という感触でしたから、これならたとえ落ちたとしてももう一度受けていい。「いや、もう一度この会場の緊張感を味わってみたい」。そんな気分になっていたから可笑しなものです。

●そして行政書士試験合格…
 結局、2年という歳月をかけてはしまいましたが、19年度行政書士試験については余裕を持って挑めました。行政書士試験直前期もとくに気負うことはありませんでしたし、CDを聞くとき以外にも心がけていたのは記憶した内容を忘れないよう、試験のことを思い出すたびに頭の中でいろんなことを反復することでした。
 余談ですが頭の中で考えたり、テキストなどを読んだりする際、理解しているところはすーっと流れていきますが、ちょっとでも不十分なところはとたんに意識のスピードが落ちます。これはたとえば演奏家が難しい作品に挑むときもそうなのですが、練習を積み上げていくと実際の演奏時間の100倍以上のスピードでスコアを眺め見ることができるようになります。その途中、一瞬でもつかえてしまうところがあるとしたら、そこは本番でもリスクの高い場所。コンピュータソフトでいえばバグのようなものをひたすら無くしていくことが練習になるという図式ですが、このことは行政書士の試験勉強も同じだと思いました。
 さて、兎にも角にもボクが肩の力を抜いて行政書士試験を受験できたのは、突破塾との出会いがあったからこそだと思っています。たぶん、他の方法を選択していたら行政書士試験合格はおろか、勉強そのものを途中でやめてしまっていたかも知れません。
 こんなことを言うと突破塾の宣伝をしているようですが、「突破塾を選択した時点で目標の半分は達成している」。行政書士試験に合格した今は、そのことを確信持って言えます。
 一昨年でしたっけ?テレビで「ドラゴン桜」というドラマがありましたが、主人公たちが東大に合格できたのは、やはり阿部ちゃん演じる教師(?)との出会いがあったからにほかならないと思います。言うまでもありませんが、ボクにとっての阿部ちゃんはとっぱ先生です。しかも受験を考えた早い時期に出会えたことは、とても幸運でした。
 今は行政書士として開業することを検討しています。ひょっとしたら突破塾との出会いは、ボクの人生を変える大きな分岐点だったのかもしれません。その答えはもちろんまだ見えませんが、行政書士試験の合格を手にした今、その可能性に新たな高揚を感じていることは確かです。